3月のWordBench京都でkintoneについて勉強してきました

前の記事「1月のWordBench京都でconcrete5のお話をしてきました」も意味不明でしたが、今回も知ってる人ほど「?」となるタイトルですね(笑)

さて今回の「WordBench京都」は、「kintone Café 関西女子会」とのコラボ企画です。

kintoneは、グループウェアで有名なサイボウズが提供している、ノンプログラミングで業務改善アプリがサッと作れてしまう凄いWebサービスです。
例えば、顧客管理などをExcelで関数を駆使してやっているのを、ドラッグ&ドロップでアプリ化(これがExcelより圧倒的に簡単)して、しかもチームで共有出来たりするという、本当に凄いサービスです。

今回は、1月の「WordBench京都」の続きと言った感じで、1月の時はkintoneのざっくりとした紹介とWordPressとの連携プラグインの話で終わったのですが、今回はkintoneだけに集中した内容となり、実例紹介やコーディング例などによって、より具体的なイメージを持つことができる勉強会になりました。

kintoneとWordPressで業務効率化を考える会♪
〜kintone SIDE〜

最初のセッションは、1月のWordBench京都でもkintoneの話をしていただいたどりぃさんです。

まずは今回コラボすることになったkintone Caféの紹介から始まり、kintoneの紹介、そして他のサービスとの連携と、1月の時よりも具体的なお話でした。
kintone女子会はお子様連れでの参加もokなど、女性特有の悩みに寄り添った勉強会となっているそうです。

私が驚いたのは、『kintone Caféは、kintoneを、今や社会人の必須スキルであるExcel以上の存在に育て・普及させていくことを目指すところとしている』ということでした。

最初に聞いたときは、正直、ちょっと目標が大きすぎるのでは? と思いました。
でも、kintoneで実際にアプリを作っていくところを見ていると、あながちそうでもないなと思えてくるんです。
私も以前の会社で、結構Excelを無理やり駆使して業務管理をしていたことがありました。
Excelでの管理は、個人でやっている分にはどうにかなるのですが、チームでやろうとすると厳しいものがあります。
kintoneはExcelとは機能が違いますので、Excelを置き換えるものではないのですが、本来Excelでやるべきでないのに他にいい方法が無いから無理やりExcelでやっていたような業務は置き換えられるのではないかと思えます。

今回は特に具体的な応用例の説明があったのがわかりやすかったです。

  • kintoneでアンケートフォームを作成してWordPressで表示
    kintoneで集計して可視化
  • kintoneで顧客情報を管理して、SendGridでメール配信
    SendGrindは解析機能があるので、各サービスの強みを生かした運用ができる

また、webhookがサポートされ、kintoneアプリのイベントを連携サービスに通知できるようになったので、連携の幅が広がったそうです。
webhookの場合、トリガーはあくまでkintone側だけなのですが、ハブサービスzapierを使って外部サービスのトリガーをkintoneに通知させている例があるとのこと。
私はzapierって知らなかったのですが、調べてみたらIFTTTみたいなサービスなんですね。
これは面白そうです。ヘタすると沼にハマりそうなくらい(笑)面白そうです。

勉強会の時は思い出せなくて聞けなかったのですが、kintoneはファイルメーカーと似ているのかな? と思いました。
そういえば、新バージョンのconcrete5も、エクスプレスデータオブジェクトでkintoneのようなことができるようになったそうですね。
それぞれ得意分野が違うようですので、今後はこれらを比較したりといった話が増えてきそうです。

ところで、この記事のアイキャッチ画像が「新快速」なのはなぜだろう? と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実はどりぃさんは乗換が苦手なフレンズで、当日は新快速の乗り換えで散々な目に会われてしまったそうで・・・お疲れ様でした。
その様子をどりぃさんはSNSで実況されてたんですが、おかげで会場は笑いにあふれて、すっかり和やかな雰囲気になっていましたよ(笑)

WordPressとkintone APIでデータの連携してみた

続いては、WordBench京都のモデレーターでもある岡本さんによる、WordPressとkintoneとのデータ連携についての実践的なお話です。

https://speakerdeck.com/hideokamoto/wordpresstokintone-apidedetafalselian-xi-sitemita

WordPressはPHPで出来ているので、やろうと思えば何でもできます。
しかし、本当にやりたいことはプログラミングではなく、それによって実現できる自分のビジネスの効率化です。
岡本さんのセッションでは一例として、kintoneアプリの「不動産物件管理」で管理されている情報を、WordPressで表示したり検索したりするプログラムコード例を使って説明していただきました。

  • kintoneアプリとの連携の際に「アプリの更新」をしてAPIトークンを有効にする
  • wp_remote_get() で取得して、esc_htmlでサニタイズして表示する
  • WordPressから検索するには、utf8_uri_encode関数でクエリを変換する
    クエリ生成部分はショートコードで実装する

といったところがポイントだそうです。

実は、WordPressには「不動産プラグイン」というWordPressだけで高度な不動産サイトが構築できるものがあります。
その他、岡本さんのセッションで紹介されたものは、どれもWordPressだけで実現することができます。

では、なぜkintoneという別のサービスを使うのか?

それは、不動産物件管理とかそういった「データ管理業務」は、WordPressよりもkintoneのほうが、はるかに向いているからです。
WordPressに多くのプラグインが存在しているように、kintoneにも数多くのアプリが既に登録されています。
さすがサイボウズが作っているだけあって、本当に種類が多く、どれも実用的なものばかりです。

また、WordPressのプラグインを自分用にカスタマイズするのは、プログラミング知識も必要ですし、下手をするとセキュリティに問題を生じる可能性があります。
その点kintoneアプリは、カスタマイズに限界はあるものの、高度な知識を必要とせずとも安心してカスタマイズすることができます。

WordPressに無い機能はプラグインで作りこむというのがこれまでの考え方でしたが、kintoneに任せることができれば、作りこむ費用と時間を、自分の本来のビジネスに費やすことができるというのが、これからの考え方の主流になっていくのでしょうね。

でもこのままだと・・・私の仕事がどんどん減っていくなぁ・・・

座談会は、参加者がすごーい!

本日のセッションが終了した後は、WordPressとkintoneについての座談会が行われました。
ちょうどこの日は、サイボウズの方や、実際にkintoneを業務に導入し他のイベントで発表された経験のある方が、”個人的に”参加しておられましたので、登壇者だけでなく、そういった方々も含めて、様々な質疑応答が行われました。

以下、私が興味を持ってメモしたものだけですが、こんなやりとりがありました。

Q.kintoneには便利なアプリが用意されていますが、一つのアプリを顧客ごとにカスタマイズして使用するのは簡単にできるんですか?
A.アプリは簡単にフィールドを増やしたり減らしたり変更したりできます。例えば顧客ごとに内容が違うのであれば、顧客ごとに個別にアプリをつくればOKです。
Q.kintoneで作成したデータの一部だけにアクセス制限などは出来ますか?
 (一部の部課以外には見せたくないデータがあるときなど)
A.kintoneはレコード単位で権限設定ができます。
Q.kintoneのライセンスはユーザー単位? 閲覧するだけのユーザーが多い時はライセンス料だけで大変なことになりそう。
A.原則として1ユーザー1ライセンス
外部公開用サービスの「kViewer」というのもあるので、閲覧しかしないユーザーが多いのであれば検討してください。
無料のデベロッパーライセンスには機能制限が無いので、十分に試してから導入しましょう。
Q.kintoneをWordPressと連携させるときの注意点はありますか?
A.APIのアクセス上限が、10000件/アプリ/日 なので、アクセス数の多いサイトはキャッシュなどで対応する必要があります。
ただ、上限が来ても、よほどのことがない限り見れなくなることはないです。
事前にアクセスが予想されるときは、上限緩和の相談をしてください。
定期メンテもあるので、kintoneからのデータが取得できないときにも対応できるように処理を書いてください。

親睦会は、たーのしー!

座談会の後は、いつものように勉強会の会場をそのままお借りして親睦会が行われました。
ただ、いつもより女性比率が多かったです。

最近のWordBench京都は男性比率が非常に高いと言われているのですが、私が参加し始めた3年くらい前は初心者向けの内容が多く、女性の参加が結構多かった記憶があります。
私がその話をすると、『岡本さんがモデレーターをされるようになってからエンジニア系の話題が増えて、男性が増えたんじゃないか?』みたいな話になってしまいました。
関西では、京都以外に、大阪・神戸・奈良・和歌山などで毎月のようにWordBenchが開催されていますし(昨年、明石も動き始めましたね)、その中で「京都はエンジニア寄り」と言う特色があるのは良いと思うので、

『岡本さんは、プログラミングがとくいなフレンズなんだね!
 へーき、へーき! フレンズによってとくいなことちがうから!』

ということでいいんではないでしょうか(笑)

そんなわけで、本日のまとめ。

kintoneは、データ管理がとくいなフレンズなんだね! すっごーい!
しかも、なにこれー! ドラッグ&ドロップで業務改善アプリができちゃうんだよ!
たーのしー!

APIを使えば、WordPressだけじゃなくて、いろんなサービスと連携できるんだ! わーい!

けものフレンズ風で話すと、みんな仲良くポジティブになっていいですよねー

この記事を書いた人

川井 昌彦
川井 昌彦
FAシステムメーカー、国内最大手印刷会社製版部、印刷・ウェブ制作会社を経て、家庭の事情で実家に帰省して独立
現在はフリーランスと制作会社シニアディレクターのマルチワーク
ウェブ制作のほぼ全般を見渡せるディレクター業務が主だが、デザイン・コーディングも好き

1997年ブログ開設
WordPressコミュニティには2011年から参加
WordCamp Kansai 2016 セッションスピーカー
WordCamp Tokyo 2023 パネルディスカッションパネラー
WordBench京都、WordBench神戸、WordPress Meetup八王子など登壇多数

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