5月のWordBench京都で、プラグインについて話をしたり聞いたりしてきました

(2017年5月26日:よしぱんさんのスライドを追加しました)

まだ5月なのに30度を超える暑さになった5月21日(日)に、WordPressコミュニティの勉強会「WordBench京都」に参加してきました。
今回のテーマは「サイト制作時のテーマやプラグインを見直そう」だったのですが、なんと前日の5/20(土)に行われたWordBench神戸のテーマ「プラグイン・ウィジェットについて話そう」と丸かぶり(笑)。参加者の中には、神戸と京都の両方に参加された方も多数いらっしゃいました。

今回は、いちおうセッションという形で登壇者が前で発表をするのですが、参加者からもどんどんツッコミが入ることで話をどんどん膨らませ、登壇者も含めたみんなで教えあっていく形で進められました。

最近みんなどうやってんの? ~テーマ制作の話~

最初のセッションはWordBench京都のモデレーターでもある小西大祐さん。
最近の社内でのWordPressテーマ開発の様子を語っていただきつつ、多言語サイトってどうやって作っているの? という疑問の投げかけから、参加者内でいろいろな意見が出てきました。

小西さんの会社では、多言語サイトを作るときは、翻訳ファイル(POファイル)を作って、言語切り替えで対応しているそうです。
ただ、通常のように文章ごとに翻訳を作っていくのではなく、大きなブロック、もしくは投稿丸ごとの翻訳を作っていくのです。
これにより、言語ごとに内容が差し変わるので、多言語対応ができます。
デメリットとしては、元の投稿が1文字でも変更されてしまうと、翻訳ファイルが適用されなくなるということです。

私や他の数人の方からは「Bogo」プラグインを使っているという意見が出ました。
Bogoはベースとなる記事を複製する形で他の言語の記事を作成すると、それらの記事が関連付けられて、言語を切り替えると自動で投稿が切り替わるという仕組みです。
メニューも、どの言語に対応させるかを設定できるので、言語によってグローバルメニューの内容を変えたりなど、非常に便利な使い方ができます。
「Bogo」プラグインを使った実例として、私とGOUTENさんから、実際に動作しているサイトをお見せしました。

管理画面カスタマイズに超便利、Adminimizeプラグインについて

次のセッションでは、私の最近の一番お気に入りプラグイン「Adminimize」を紹介させていただきました。

このセッションは、昨年5月にWordBench京都で登壇させていただいたときのテーマ「お客様のための管理画面カスタマイズ」の続編です。

「Adminimize」プラグインは管理画面のあらゆる項目を「非表示」にできるプラグインなのですが、特に「CSSセレクタで指定できるところであれば、どこでも自分で項目を追加できる」というのを知ってほしくて、頑張ってデモをさせていただきました。

初めて作ったテーマで使ったプラグインいろいろ話

続いては、こちらもモデレーターの一人であるツカダトモミさんのセッション。

(スライドへのリンクが切れているようです。すみません)

会社の仕事で初めてWordPressでサイトを制作し、その際に使ったプラグインの話を中心に「こんなやり方でいいの?」という話をしていただいたのですが、その中で会社内の自分の立場や業務の体制、上司の対応などの話も出てきて、なんか昔に私も会社の仕事で似たような経験をしたことがあって、セッションの内容よりもそちらのほうが気になりました。

それまでやったことのない仕事を、社内で誰も教えてくれない状況で進めなければならないというのは本当に大変なのですが、上司の理解不足やゴリ押しなどがあると、もうやってられなくなるんですよね。
そんなとき、ツカダさんを助けてくれたのは、WordCampのハンズオンに参加したときの資料や、コミュニティで知り合った方々のアドバイスだったそうです。
ちょっと胸熱です。

今のツカダさんの状況は良いとは言えないですが、将来のことを考えると絶対に生きてくる経験だと思います。

だいたい毎回入れているプラグイン紹介&見直しタイム

最後のセッションは、今回のメインセッションともいえる、よしぱんさんのお話しです。

普段の制作で使用されているプラグインを次々紹介していただき、それに対して参加者がどんどんツッコミを入れていくという、登壇者であるよしぱんさんだけでなく参加者のみんながどんどん話に参加した、とてもライブ感のあるセッションになりました。
これこそ勉強会って感じでした。

この時に出てきた話の中で、私がメモに取っていたものをいくつか書き留めておきたいと思います。
いろいろ漏れているところもあるかと思いますが、ご容赦ください。

  • みんな、Jetpackって使ってるの?
    使ってる人も多いが、他とダブる機能が多くて使わなくなったという人もいる。
    Vault Press(有料のバックアッププラグイン)だけ使ってるという人も。
  • SEO系プラグイン
    よしぱんさんは、All in one SEO Pack を使っている。
    Yoast SEO を使っている人も多い。好みでいいんじゃないか。
    SEOプラグインでXMLサイトマップが作れたり、Analyticsのトラッキングコードが入れられたりするので、機能がダブらないように注意
  • セキュリティ系プラグイン
    よしぱんさんのおススメは、All in one Security & Firewall。対策状況が点数化されるのでやりがいが出る!(これって大事だと思います)
    SiteGuard WP Plugin を入れている人も多い。
  • Google Analutics用プラグイン
    よしぱんさんのおススメは、GA Dashboard for WP
    ダッシュボードからレポートを見ることができるプラグインはいくつかあるが、このプラグインはレポートが多岐にわたっていてどれもが見やすいデザイン。
    そのため、ブログを書く人がレポートを見てくれて、やる気を出してくれる。
    (サイト制作で一番うれしいのは、クライアントさんがサイトを好きになってくれて使ってくれることですものね)
  • 人気記事を表示するプラグイン
    WordPress Popular Posts というプラグインが有名だが、使っているうちに記事の表示に時間がかかるようになり、サーバーにも負荷をかける。
    アクセスが多いサイトでは、サーバーダウンする場合もあるとか。
    Simple GA Ranking というのがある。こちらはGoogle Analyticsの結果から人気記事を判断するので、記事数が増えても重くなることはない。
  • バックアッププラグインについて
    有料で良ければ、Jetpackに入っている Vault Press が一番良いが、毎月の費用を払うのは辛いというケースもある。
    無料でも使えるものとしては、BackWPup が有名だが、リストアは自力でやらなければならないし、クラウドへの保存時にタイムアウトが起きるケースが多い
    (必ずしもプラグインのせいではないのですが)
    UpdraftPlus WordPress Backup Plugin というのがある。
    プラグインの機能でリストアができること、テーマ・プラグイン・アップロードファイルなど、目的別にバックアップできることなど、基本機能が優れている。
    なにより、有効インストール数がBackWPupの2倍近くあり、評価もほとんど5つ星。
    (なぜ認知度が低いのかよくわからないのですが、私の最近の推しプラグインなので、みなさんも試してみてほしいなと思っています)

管理画面カスタマイズにおいては、私の「余計なものを見せないで、使う人のモチベーションを下げないようにしよう」という考え方と、よしぱんさんの「興味のありそうなものを見せて、使う人のモチベーションを上げよう」という考え方が対照的でした。
ネガティブな対応より、ポジティブな対応のほうがいいですよね。今後は、少し考え方を変えていこうと思います。

よしぱんさんは、先月の完山さんのセッションを聴いて、いくつかのプラグインに寄付をされたそうです。
無料プラグインを開発されている方のモチベーションは、利用者からの感謝だと思うのですが、それをハッキリとした形にするというのも大事ですよね。
私も見習おうと思います。

まとめ

今回は、WordBenchの前に行われた「WordCamp Kyoto 2017」のミーティングから実行委員の方々が引き続き参加されていたこともあり、どう考えても、登壇者より一般参加者のほうが知識も経験も豊富なメンバーが揃っていました。
お互いが自分の持っている知識や経験を出し合ったので、本当に面白かったです。
みなさん、またやりたいっていっておられました。

懇親会はいつもとは違い、今回は同じビルの階下にある鉄板焼き屋さんで行われました。

モデレーターの岡本さんから『今度、舞鶴でWordBenchやりましょうよ』なんて言われたんですが・・・
イージス艦とか赤れんがパークとか舞鶴湾とか眺めながら勉強会ができると楽しいかなとは思いますが、みんな、舞鶴の不便さをなめてるかもしれないですねー
懇親会やったら電車が無くなって帰れませんし、冬だと雪で電車止まりますよ。いやマジで。
でもまぁ、ちょっと前向きに考えてみたいと思います。

さて、来月はいよいよ、WordCamp Kyoto 2017 ですね!
みなさん、京都大学でお会いしましょう! 

この記事を書いた人

川井 昌彦
川井 昌彦
FAシステムメーカー、国内最大手印刷会社製版部、印刷・ウェブ制作会社を経て、家庭の事情で実家に帰省して独立
現在はフリーランスと制作会社シニアディレクターのマルチワーク
ウェブ制作のほぼ全般を見渡せるディレクター業務が主だが、デザイン・コーディングも好き

1997年ブログ開設
WordPressコミュニティには2011年から参加
WordCamp Kansai 2016 セッションスピーカー
WordCamp Tokyo 2023 パネルディスカッションパネラー
WordBench京都、WordBench神戸、WordPress Meetup八王子など登壇多数

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