この記事は「Vektor Web Solutions Advent Calendar 2024」の12月23日の記事です。
12月22日の Chiba WordPress Meetup の3人のオーガナイザーの方々による長大な記事は凄いボリュームでしたね。
実はオーガナイザーのたいちょこと渡邉さんとは、インターネット老人会どころかパソコン通信「NIFTY-Serve」からの知り合いなのですが(歳がばれますね)、「NIFTY-Serve」のフォーラムサービスが終了した後、ずっと疎遠になっていました。
ところがつい数年前にWordPress Meetupで再会を果たしたというわけです。
さて、今年もベクトルさんには本当にお世話になりましたので、感謝の意味も込めてアドベントカレンダーに参加させていただきます。
はじめましての方もいらっしゃると思いますので、自己紹介いたします。
東京都府中市でウェブデザイン・ディレクションなどをおこなっています川井昌彦と申します。
ベクトルさんが毎月オンラインで開催されている質問相談会には、ほぼ毎回参加しています。
いつも質問相談会では新しい発見があり、時には悩んでいた問題の解決方法が見つかったりして本当に助けられています。
今日はその中でも特に『石川さん、本当にありがとうございました』と思ったことを書かせていただきます。
目次
2024は私にとってブロックテーマ元年
2022年1月25日にリリースされたWordPress5.9ではフルサイト編集機能が実装され、それに対応したブロックテーマ「Twenty Twenty-Two」がリリースされました。
それから2年が経ち、フルサイト編集機能でのサイト構築方法の情報も増えてきて機能も充実してきたことから、今年から受託開発で使用するテーマとしてベクトルさんの「X-T9」を採用することにしました。
そして、すでに2024年に入って3件のサイトを「X-T9」で構築しています。
当初は「PHPを書かないでどうやってカスタマイズするの?」と思っていましたが、ブロックエディタに慣れていれば、通常のウェブサイトに必要なレイアウトはたいてい実現できます。
特に「VK Blocks Pro」にはかゆいところに手が届くブロックが多く、何かやりたいときはフックで数行コードを書けばなんとかなるので、私にとってなくてはならないプラグインの1つです。
また、受託制作の際はお客様のサイトに合わせたブロックスタイルとブロックパターンを用意し、不要なブロックを非表示にすることで、ご担当者からは
『編集画面で実際の見た目が再現されるのでわかりやすい』
『すぐにマニュアル無しで使えるようになりました』
と、とても好評です。
ブロックテーマはサイトエディターに機能が集中しすぎ
コンテンツの編集においては非常に好評なブロックテーマですが、テーマの編集をサイトエディターに集中させたことで、実は私は頭を抱えていました。
ナビゲーション(クラシックテーマにおける「メニュー」)をご担当者様が編集できるようにするのが非常に困難になってしまったのです。
クラシックテーマでナビゲーションを編集するには、「外観 > メニュー」と進んで編集します。
以前からこの機能は管理者ユーザーのみに与えられていましたが、編集者ユーザーにテーマオプションの編集権限を与えナビゲーションに関係するメニュー項目を非表示にする方法を使えば管理者権限を渡すことなくナビゲーションの編集ができます。
しかしブロックテーマでは、ナビゲーションの編集はサイトエディターに一体化されているため、編集者に対しナビゲーションのみ編集可能にすることはできないのです。
質問相談会でも答えが出なかったけど・・・!
仕方が無いのでナビゲーションの編集をしたいときだけお客様に管理者権限を付与して作業していただいてたのですが、どうにかしたかったのでベクトルさんの質問相談会で質問してみることにしました。
ベクトル製品自体への質問ではないのですが、「X-T9」を使ったサイトで生じた問題なので質問してみたのです。
私の質問を聞いて石川さんが
『あれ? できなかったっけ?
あーそうかー
うーん出来そうな気がするんだけどなー』
と試行錯誤されたのですが、質問相談会内では解決せず。
しかし、質問相談会から6日後、ベクトルさんのスタッフブログにこんな記事が掲載されました。
神!
なんと、編集者ユーザー権限でナビゲーションを編集できるようにする方法を石川さんが見つけて公開していただけたのです!
(私の質問が石川さんのエンジニア魂をくすぐったのでしょうか 笑)
ナビゲーションブロックは投稿や固定ページにも配置できるので、サイトエディターで作成したナビゲーションブロックを非公開の固定ページに配置して、そこで編集者ユーザーに編集してもらおうという考え方です。
編集者ユーザーにはナビゲーションの編集権限が無いので付与するコードを書く必要がありますが、とても簡単なコードです。
add_filter( 'register_post_type_args', 'my_modify_wp_navigations_capabilities', 10, 2 );
function my_modify_wp_navigations_capabilities( $args, $post_type ) {
if ( $post_type === 'wp_navigation' ) {
$args['capabilities']['edit_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['edit_others_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['delete_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['publish_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['read_private_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['delete_private_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['delete_published_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['delete_others_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['edit_private_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['edit_published_posts'] = 'edit_pages';
$args['capabilities']['create_posts'] = 'edit_pages';
}
return $args;
}
引用:「ブロックテーマで編集権限のユーザーでもメニューを編集できるようにする | 株式会社ベクトル
https://www.vektor-inc.co.jp/post/allow-navigation-edit-for-editor/」
これでお客様のうっかりなどでシステムに障害が出ることも無くなります。
早速お客様のサイトに実装したところ、安心して更新ができると大変喜んでいただけました。
ベクトル製品を使うメリットは機能だけじゃない
充実したサポートこそが魅力
ここ数年で大きく様変わりしたWordPressですが、仕事として取り組んでいても新しいことについていくのがやっとという状況です。
そんな時代に受託制作で1からテーマを構築するというのは、メンテナンスまで考えると、よほどのリソースを継続して割くことのできる状況でない限りは現実的ではないと思います。
そこで頼りになるのが、テーマやプラグインを開発している方々です。
WordPressの中身を知り、今後のロードマップを頭に入れつつ、サポートをしていただけるのはお金に変えることのできない魅力だと思います。
ベクトルさんをはじめとして、日本語でサポートをしてくださるWordPressのテーマ・プラグイン作者の方々には本当に感謝しています。
さて、明日はクリスマスイブ。
かんたさんの VK Filter Search Pro についての記事です。
お楽しみに。
(私は引っ越しを頑張りますー)
この記事を書いた人
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FAシステムメーカー、国内最大手印刷会社製版部、印刷・ウェブ制作会社を経て、家庭の事情で実家に帰省して独立
現在はフリーランスと制作会社シニアディレクターのマルチワーク
ウェブ制作のほぼ全般を見渡せるディレクター業務が主だが、デザイン・コーディングも好き
1997年ブログ開設
WordPressコミュニティには2011年から参加
WordCamp Kansai 2016 セッションスピーカー
WordCamp Tokyo 2023 パネルディスカッションパネラー
WordBench京都、WordBench神戸、WordPress Meetup八王子など登壇多数
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